背景
1ヵ月ほど前、ちょうどコロナでロンドン街中のレストランに行けなくなった前後だったと覚えておるが、後輩に勧められた本 「世界標準の経営理論」 をようやく本格的に読み進めておるわけです。
遅まきながらMBAも受験しようとアゴスのオンライン講座は受講しているものの日々忙殺される中準備が進んでいない最中でのこの本との出会いである。
その後輩の人柄からすると本当にいい本で勧めてくれたんだと思います。何かを感じながらもなかなか読み進められておりませんでした。後輩曰く「MBA行くよりもこの本で勉強して実践した方が何倍もいい」というニュアンスの事を言っていたと記憶しておりずっと気になってはおりました。
序章を読み進めるにあたり、この本が基本的には世界中の論文を根拠として現時点での経営に関わる分野の 科学的な定石 を整理してくれているという事、そして、経営理論自体は存在せず、 経済学、心理学、社会学 (理論ディシプリン)の組み合わせであるという思想の下、それぞれの分野ごとに章立てカテゴライズされまとまっています。
度の章から読んでもいいとういう事だったので、もくじを見ると興味がある分野やタイトルが勢ぞろい。中でも 3部 ミクロ心理学分野 が面白そうなので、そこから読み始めていく。
人に教えるつもりで読書をすると頭に取得率が上がること、自分の理解したことをアウトプットすることでより定着すると言われていることもあり、今後章ごとに勉強した内容や所感をこのブログでもまとめて行こうかと思う。
800ページもある大作なので、何かまとめがあれば有用かなと。
どうぞよしなに。
ご参考まで。
世界標準の経営理論 もくじ 一覧
- 序 章 経営理論とは何か│いまこそビジネスに経営理論が求められる、3つの理由
【第1部 経済学ディシプリンの経営理論】
- 第1章SCP理論│「ポーターの戦略」の根底にあるものは何か
- 第2章 SCP理論をベースにした戦略フレームワーク│ポーターのフレームワークを覚えるよりも大切なこと
- 第3章 リソース・ベースト・ビュー(RBV)│バーニーの理論をようやく使えるものにしたのは誰か
- 第4章 SCP対RBV、および競争の型│ポーター vs. バーニー論争に決着はついている
- 第5章 情報の経済学1│「悪貨が良貨を駆逐する」のはビジネスの本質である
- 第6章 情報の経済学2(エージェンシー理論)│人が合理的だからこそ、組織の問題は起きる
- 第7章 取引費用理論(TCE)│100年前も現在も、企業のあり方は「取引コスト」で決まる
- 第8章 ゲーム理論 1│この世のかなりの部分はゲーム理論で説明できる
- 第9章 ゲーム理論 2│我々は人を「無償」で信じるか、それとも「合理的な計算」で信じるか
- 第10章 リアル・オプション理論│不確実性を恐れない状況は、みずからの手でつくり出せる
【第2部 マクロ心理学ディシプリンの経営理論】
- 第11章 カーネギー学派の企業行動理論(BTF)│経営理論は名経営者の教訓を裏付ける
- 第12章 知の探索・知の深化の理論1│「両利き」を目指すことこそ、経営の本質である
- 第13章 知の探索・知の深化の理論2│「両利き」は戦略、組織、人材、経営者のすべてにおいて求められる
- 第14章 組織の記憶の理論│日本企業が「組織の記憶力」を取り戻す術は何か
- 第15章 組織の知識創造理論(SECIモデル)│これからの時代こそ、「野中理論」が圧倒的に必要になる
- 第16章 認知心理学ベースの進化理論│組織の成長は「進化するルーティン」で決まる
- 第17章 ダイナミック・ケイパビリティ理論│企業が変わる力は組織に宿るのか、個人に宿るのか
【第3部 ミクロ心理学ディシプリンの経営理論】
- 第18章 リーダーシップの理論│半世紀を超える研究が行き着いた「リーダーシップの境地」
- 第19章 モチベーションの理論│半世紀を超えてたどり着いた新時代のモチベーションとは
- 第20章 認知バイアスの理論│認知の歪みは、組織で乗り越える
- 第21章 意思決定の理論│意思決定の未来は「直感」にある
- 第22章 感情の理論:感情のメカニズムを理解してこそ、組織は動き出す
- 第23章 センスメイキング理論│「未来はつくり出せる」は、けっして妄信ではない
【第4部 社会学ディシプリンの経営理論】
- 第24章 エンベデッドネス理論│ソーシャルネットワークの本質はいまも昔も変わらない
- 第25章 「弱いつながりの強さ」理論│弱いつながりこそが、革新を引き起こす
- 第26章 ストラクチャル・ホール理論│「越境人材」が世界を変える、そのメカニズムとは
- 第27章 ソーシャルキャピタル理論│リアルとデジタルのネットワークで働く、真逆の力
- 第28章 社会学ベースの制度理論│「常識という幻想」に従うか、活用するか、それとも塗り替えるか
- 第29章 資源依存理論│小企業が大企業を抑え、飛躍する「パワー」のメカニズム
- 第30章 組織エコロジー理論│変化の時代にこそ不可欠な「超長期」の時間軸
- 第31章 エコロジーベースの進化理論│生態系の相互作用が、企業進化を加速する
- 第32章 レッドクイーン理論│競争が激化する世界で、競争すべきは競争相手ではない
【第5部 ビジネス現象と理論のマトリックス】
- 第33章 戦略とイノベーションと経営理論│近未来に戦略とイノベーションは融合し、理論も重層化する
- 第34章 組織行動・人事と経営理論│これから人事がさらに面白くなる、5つの背景
- 第35章 企業ガバナンスと経営理論│あるべきガバナンスを考え抜く時代に、必要な理論は何か
- 第36章 グローバル経営の理論│「国境」の本質を見直すことが、グローバル経営の未来を映し出す
- 第37 章 アントレプレナーシップと経営理論│アントレ領域が拡張する未来に、起業家をどう育てるべきか
- 第38章 企業組織のあり方と経営理論│「5つのドライビングフォース」が示す、未来の企業組織の姿
- 第39章 ビジネスと経営理論│現代の経営理論はビジネスを説明できない
【第6部 経営理論の組み立て方・実証の仕方】
- 第40章 経営理論の組み立て方│ロジックの賢人ほど、「人とは何か」を突き詰める
- 第41 章 世界標準の実証分析│ビジネスの実証分析は想像以上に身近で、とてつもなく深い
- 終章 経営理論のさらなる視座│経営理論こそが、あなたの思考を解放する