さっとん調査団

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イギリスの自転車購入税金優遇制度 サイクルトゥワーク cycle to work

2012年から愛用するロードバイクKUOTA KEBELが今年の5月初旬盗難にあった。

マンション内の駐輪場に止めていたのにもかかわらず。

以下遺影。。。今見てもかっこいい、、、

 

f:id:SATTON_LONDON:20200921022348j:image

 

幸いにも自転車保険に加入していたこともあり、新しい自転車の購入予算に充てることができ、新しいバイクを購入し8月下旬から乗り始めている。

 

自転車盗難から新規購入まで以下のトピックについてまとめている。

・自転車保険の申請、手続き

・自転車(関連パーツ含)購入時税制優遇(Cycle to Work scheme)

 

 

 

イギリスにおける自転車保険

日本でも近年自転車保険は当たり前になってきているが、保険の本場イギリスでは自転車保険も他の保険同様充実している。

日本でもある比較サイトが充実しており、自転車保険を提供している会社は数多くある。

Money Supermarket

https://www.moneysupermarket.com/home-insurance/bicycle-insurance/

Go Compare

https://www.gocompare.com/home-insurance/bicycle-insurance-guide/

 

PedalSureという保険を2014年からかけており、今回盗難ということで適用されて2,500ポンド(保険契約時に指定する額)満額が返ってきました。

あまり比べても仕方ないですが、、、月額15ポンドの保険料を6年間で大体15x12x6=1,080ポンドの総額。関西人だからか元はとれたなと思ってしまう、、、

 

実際の受取額は10%のexcess(免責)で2,250ポンド - 残りの契約期間中の保険料(premium(※))が引かれることになる。

半年くらい残ってたので2,160ポンドくらいを保険金として受け取った。

 

(※)プレミアムってなんだ?と思ってたら保険料という意味があったんですね。日々勉強、、、

 

補償額に応じたグレードの鍵

保険料申請の際は所定のフォームに記入しサポート情報として盗難にあった駐輪場の写真などを添付して申請。

また、これは保険加入時に注意が必要なんですが、支払い審査の中にはあらかじめ定められた補償額に応じたグレードの鍵の購入履歴(領収書)の提出が必須でした。

https://cycleinsurance.wiggle.co.uk/our-cycle-insurance/insurance-approved-locks/

 

新しい自転車の検討・購入

ある程度保険料の支払いに目途がついた頃から次期ロードバイクの検討を開始した。

最初は同じメーカーのKUOTAを探していましたが、イギリス内に取り扱いがあるショップが少なく、またコロナ禍の中で在庫も薄くなっておりました。

Northanrideというイギリス北部のYorkshir付近の自転車ショップがわりとしっかりしたHPがありここで探していました。ディスクブレーキ、見た目もカッコよく以下のKydraを所望していましたが、あえなく在庫切れ、今後入荷の予定もないとのことで断念。

www.northernride.com

 

色々漁っているうちに、KUOTAと同じイタリアメーカーのビアンキに惹かれだし、以下ビアンキショップもUKにあるとのことでここで検討開始。

https://www.bianchibikes.co.uk/

 

各パラメタ(モデルAria v.s. Oltre XR3、ブレーキはリム v.s. ディスク、年式 2019 v.s. 2020、コンポーネント 105 v.s. Ultegra、カラー オールチェレステ v.s. マットブラック混じり、サイズ 47 cm v.s. 50 cm、納期)で迷いに迷いましたが、予算と在庫の関係で以下に決定。

Oltre xr3, rim brak, 2019, 105, 47cm, matt black, lead time 2-3 weeks

price はアセンブル、送料込みで2,900ポンド。マーマーのお値段。。

 

f:id:SATTON_LONDON:20200921022401j:image

 

どうしても全てを満たせなかったので妥協はありますが、何とか決定して支払い、無事納車しました。

 

サイクルトゥワーク(Cycle to Work)スキーム

イギリスに住んでいるとなるほどな―と思う感心する仕組みがたまにあります。

 

その一つがCycle to Work という自転車本体やパーツの購入を促進する税金優遇制度。

盗難保険の保険金のほかに今回このスキームも適用したのでメモがてら。

 

イギリスでは医療は基本的に無償で提供される。国が税金からその医療費を補填する。その分税金は十分高いのだけれども、税金のやりくりの責任があるイギリス政府は可能な限り医療費を抑える方向に努力が向く事になる。

政府は運動をしないことに因る医療費用の増額が9.2 billion GBP(内NHS費用は1 billion GBP)と推計している。

 

あれ?国民が健康になればこの支出って減らせるんじゃないか?と考え、自転車通勤を行うために購入した自転車やパーツ類の購入費の税金を免除する施策を導入している。

これがサイクルトゥーワーク(Cycle to Work)スキームである。

 

Cycle to Workベネフィットを提供している企業に勤めている場合、HRなどから情報を得られる。

Cycle to Workプロバイダと呼ばれる仲介業者が存在しており、それぞれの企業はその仲介業者と契約することにより社員に対してベネフィットとしてこのスキームを提供することができる。

 

ここでややこしいのは、各自転車ショップはこのプロバイダーに登録することになる。つまり、自社で採用しているプロバイダにより、このスキームを適用できる自転車ショップが異なることになる。

 

務める企業が先払いしてそれを社員にレンタルする という形態を表面上と様で、務める企業が上限額を定めている場合があります。私の場合は1,000ポンドでした。(最初全額支払えればものすごい得するなと思いましたが、方々手を尽くしましたが駄目でした。変更する場合、プロバイダとの契約変更も必要になりなかなか一筋縄ではいかない様です)

 

HRからは専用のショップ検索ツールがあることを知らされ、そこで検索してリストに上がった自転車ショップを選んだ。上記NorthernrideやBianchi shopは幸いにもこのツールで検索できた。

 

スキームの内容としては簡単に言うと 税引前のお金で自転車買えますよ ということです。

イギリスの所得税は高くて現在40%。

今回1,000ポンド申請。 実質の支払いは600ポンドでいい(400ポンド得) というのが概要である。この600ポンドを1年間かけて給与天引きで支払っていく形になる。

 

www.gov.uk

という事で、自転車本体2,900ポンド中2,160ポンドが保険金、400ポンドがCycle2Workスキームで補填され実質2,900-2,560 = 340ポンドの自腹となった。(※)自転車本体といっているが、実際はその他パーツの購入が必要でそれについては他でまとめることにする。

 

こんな感じで無事新しい自転車の購入に至り、8月末に納車、数週間楽しく走っております。

 

どこかで誰かの参考になれば幸いです。

どうぞ良しなに。